こんなに違う!
アスリートの腸内環境

 なぜ、「アスリートの腸内環境」に着目したのでしょうか。

 鈴木さんは「ベストパフォーマンスを発揮するために食事・睡眠・運動など徹底的に健康管理に励んでいるアスリートの腸内を研究するのは『発見』への近道。食事や運動量、競技成績といったデータを集めやすいので、腸と健康の関係性を分析しやすい」と狙いを説明します。

 実際、すでに新しい機能を持つ菌を含むいくつかの発見が生まれています。

 たとえば2014年に公開された、アイルランドのラグビー選手の腸内細菌に関する論文「Exercise and associated dietary extremes impact on gut microbial diversity」によると、「アスリートの腸内細菌は、種類の多様性が優れている」という傾向が判明しました。

 さらにAuBの調査によると、「アスリートは、食物繊維を発酵・分解する酪酸菌の割合が多い」「日常の運動量の多い人ほど、酪酸菌の占有率が高くなる」ことも明らかに。

 一般人の場合は、酪酸菌が腸内細菌全体の2~5%であるのに対し、アスリートでは5~10%に上るそうです。

 そうした腸内環境に近付けるためのサプリメントを2019年にまず発売し、続いて、腸内フローラをケアしながらタンパク質を補給できるプロテイン、善玉菌のえさを補給する栄養補助食品とラインアップを広げてきました。