相続のイメージ写真Photo:PIXTA

4月末に相続のルールが大変更したことをご存じだろうか?4月頭にも大きな変更があり、知らないと損してしまいかねない相続ルールの変更が相次いでいる。税理士への取材結果を交えて解説する。(イトモス研究所所長 小倉健一)

4月末に始まった
相続土地国庫帰属制度とは?

「相続土地国庫帰属制度」が4月27日から始まった。

 これは相続した不要な土地を、国が引き取る制度である。趣旨としては、放置された土地の相続が重なっていくと所有者不明となり利用も管理も困難になるため、それならば国が引き取ろうというわけだ。

 利用する予定もなく、買い手も見つからない。そんないわゆる「負動産」について、相続放棄することなく個別に国に引き渡すことができる便利な制度とも思えるが、注意点もあるようだ。

 まず、国が引き取る条件として、建物がない更地であることや利用者がいないこと、担保権などの権利が設定されていないこと、境界線が明確であることなど、厳しい条件が設けられている。空き家がある場合は、当然ながら事前に撤去する必要がある。

 具体的な要件は、法務省のホームページに掲載されているチェックシートで18項目が確認可能である。

 また、条件をクリアしている場合でも、国に引き取ってもらう際には審査手数料や負担金が発生する。

 具体的には、最初に法務局へ申請する際に、土地1筆(登記上の土地の個数を表す単位)当たり1万4000円の審査手数料が必要となる。また審査の結果、国庫への帰属が承認された土地について、原則20万円(一定の宅地や田畑については、面積に応じて一定額が加算される)の負担金が生じることになる。

 こちらも具体的な負担金の額は、法務省のホームページ「相続土地国庫帰属制度の負担金」にて確認が可能である。