20年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2024』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2022年12月時点に執筆した『大学図鑑!2024』をもとにしています)
北里大学はどんな雰囲気?
1年次は全学部生が過ごす相模原キャンパス(医・看護・理・医療衛生・海洋生命科学は全学年、獣医・薬は1年次)。駅からバスで約20~25分とかなり遠い。自宅から長時間通学している学生も多いが、交通の便の悪さは覚悟が必要だ。スクールバスはあるが利便性の悪さから自転車通学に切り替える学生が多い。キャンパスの総面積は約37万m2と東京ドーム約7.5個分の広さをもつ。この中に、近代的な校舎や総合体育館などの建物が並び、コンビニエンスストアなどもそろう。
キャンパス内の北里大学病院本館は1185床もの規模をもち、先端的なチーム医療のための設備を備える。実際の医療現場で使用される器具やシミュレーター、ホールや図書館、学生食堂を擁する臨床教育研究棟も充実の施設だ。
敷地内は緑が豊富で、およそ900種類の薬用植物を育て展示する「バイオガーデン」もある。さらに2020年には、最新設備の整った医療衛生学部の新校舎が完成した。
薬学部が2年次から通う白金(しろかね)キャンパスは、都心の一等地にある。大学の起源ともいえる北里研究所も敷地内にあり、白衣姿が行き交うキャンパスは大学というより病院。サークル棟のほか、学生ホールとベンチのある中庭が学生たちの溜まり場になっている。木のぬくもりを生かしつつモダンなデザインに仕上げた2号館の学生食堂「銀座スエヒロカフェテリアサービス」では、ステーキやスエヒロカレーなどが味わえる。北里柴三郎記念館、北里研究所/北里大学プラチナタワー、体育館「プラチナアリーナ」など、施設の充実は学生からも好評。
獣医学部が2年次から通う十和田キャンパスは、のんびりした田舎にある。車がなければ、大学の近くに住むしか選択肢がない。家賃は安く、3万~4万円台の物件でも2部屋あったりする。アウトドア系のサークル活動が盛んで、雪の深い冬をいかに楽しめるかがポイント。海洋生命科学部のかつての学び舎だった三陸の地は、「三陸臨海教育研究センター」として実習に活用されている。