「高級会員制ゴルフ場の“自動車コース版”」
事業費は総額300億円以上、コーンズの狙いは?

コースを見ながら食事を楽しむことができるクラブハウス内のレストランコースを見ながら食事を楽しむことができるクラブハウス内のレストラン 画像提供:コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド

 従来の国内サーキットの場合、夏は暑く、冬は寒い。一般利用者向けの空調を完備したエリアなど、ないのが当たり前だ。その点だけでもTHE MAGARIGAWA CLUBは他に類を見ない施設と言える。サーキットというより、「高級会員制ゴルフ場の“自動車コース版”」と言った方が分かりやすいだろう。会員権の値段が人気などによって変動するのもゴルフ場と似ている。

 THE MAGARIGAWA CLUBの事業費は総額300億円以上とのこと。いくら会員権が3600万円と高額でも、会員数は500人を上限としている。分譲ヴィラの販売などがあるにせよ、単純に計算しても会員権だけでは赤字となってしまう。採算は取れるのだろうか? プロジェクトオフィス室長の山口オスカー博義氏は、「あまりもうけは考えていない」と笑顔で語る。

コースを背に笑顔で語るTHE MAGARIGAWA CLUBプロジェクトオフィス室長の山口オスカー博義氏コースを背に笑顔で語るTHE MAGARIGAWA CLUBプロジェクトオフィス室長の山口オスカー博義氏 Photo by Shogo Nishikawa

 それではなぜ、コーンズはこのプロジェクトに踏み切ったのか? きっかけはコーンズ代表の渡謙作氏が、社員を連れてスペインの会員制サーキット「アスカリ・レース・リゾート」を訪れたことだった。この訪問から、「日本にも唯一無二のドライビングクラブを創りたい」との思いで、実現へと動き出したのだという。