東京理科大学の大学生だったとき、夏休みの暇つぶしで突如「そうだ、投資をしよう!」と思い立った。証券口座を開設して、家庭教師のアルバイトで稼いだ貯金をほぼ全額投入。知識ゼロ・経験ゼロの状態から投資をしてみたものの、わずか2週間で全額、溶かしてしまった……。そこで投資を諦めず、本腰を入れて勉強。ベンチャー企業に入社してから本領を発揮して、1銘柄だけでも億単位のリターン(売却益)を得るなどして、入社4年で独立。そこで得た投資の最終結論は、常識の真逆をいく「小型株集中投資」という手法だった。その投資法を1問1答のクイズ形式で楽しみながら学べる『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)の著者が、アマチュアだからこそプロに勝てる“儲かる株の見つけ方”を基礎の基礎から応用まで解説する。

「周りの5人の平均年収が将来の自分の年収になる」は本当か?Photo: Adobe Stock

自分は周りの5人の平均理論

【前回】からの続き 自分の周りにいる5人の平均年収が、将来の自分の年収だといわれます。

この言葉を聞いて、私はこれまでの自分の経験を省みて、その通りだと感じました。これは年収に限った話ではなく、ライフスタイルや働き方にも当てはまると思います。

自分の周りにいる人というのは、一緒にいる時間が長い人です。近しい人の言動や発想は、自然と染みついていきます。人はよくも悪くも、周りにいる人の影響を受けやすいのです。

考え方や行動の影響を受ける

株式投資で儲けている人が周りに5人いれば、おのずと儲かる投資の考え方や行動の影響を受けるでしょう。逆に稼げていない人が周りに5人いれば、その人たちの悪影響を受けるわけです。

上司や同僚の愚痴を言ったり、給料上がらないと嘆いたり、会社や社会が悪いと他者のせいにしてばかりいる人と、いつもランチを食べたり飲みに行ったりしていると、そうした人たちのネガティブな考え方や行動に染まってしまいます。

「投資なんてギャンブルだ」「やるもんじゃない」と投資に対して否定的な人が周りに5人いれば、「投資は危険なものだ」という考えが染みついて、投資をやろうとは思わないでしょう。

自分の当たり前を
どこに設定するか?

逆に、投資を当たり前にやっている人が周りに5人いれば、正しい知識を得て自分の判断で投資をすれば、お金を増やせるという考え方や行動の影響を受けて、歯磨きと同じように投資をすることが当たり前になるでしょう。

「誰と過ごすか?」は、あなたにとって「当たり前の基準値をどこに設定するのか?」ということに通じます。

あなたが目指す年収があるとすれば、その年収を稼いでいる人が多くいる場に身を置き、そうした人と過ごす時間を増やすことで、目標に近づくことができるでしょう。

自分の環境を“見直す勇気”

今の会社にいては目標に近づけないことを悟り、ならば転職を志すなど、具体的な行動が起こせるようになるはずです。

もちろん、年収だけではなく、生き方自体にも大きな影響を受けることでしょう。

「この人のようになりたい」と思える人と過ごせるように意識する。そういう人が周りにいないのであれば、自分の身を置く環境を考え直したほうがいいかもしれません。

※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)の著者によるものです。