就活生の9割が参加!インターンシップに関する「なんとなく」の誤解と真実2025年卒のインターンシップが始まる。実際、学生はいつからどのように動けばいいのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

2025年卒学生のインターシップのエントリー受付が6月から始まった。就職・採用に関する調査、分析を行う、リクルート就職みらい研究所所長の栗田貴祥氏が、就活の最前線を語る連載の第7回。今回は、学生の9割が参加するというインターシップについて、解説する。

 業界や企業理解を深める上で、インターンシップはいまや、就職・採用活動において、なくてはならないプロセスの一つになっています。

 当研究所が行った、24年卒学生を対象にした就職TOPIC調査では、23年3月時点でインターンシップ等へ応募した学生は94.1%、参加した学生は93.6%と、ともに9割を超えました。ちなみに、23年卒の参加割合は86.7%。十分高い水準ではありますが、24年卒ではさらに活動が活発化したといえるでしょう。

 保護者世代の方々の就活では、インターンシップはここまで“誰もが参加するもの”ではなかったのではないでしょうか。そこで、イマドキ就活を理解する上でも、そもそもインターンシップとはどういうものなのかから知っていきましょう。

インターンシップ参加の意義は
「本当に知りたい情報」に触れること

 インターンシップとは、「社会に出る前に仕事の場を体験する」機会のことです。

 仕事を体験する点ではアルバイトと似ていますが、アルバイトでは募集がある職種しか経験できません。一方、インターンシップは、企業が「学生に企業や仕事内容を知ってもらう」ために開催しているもの。そのため、普段学生が接する機会のない業種や職種も、インターンシップを通じて知ることができます。

※当研究所では、就業体験のうち、2日以上のコースを「インターンシップ」、1日のみのコースを「1day仕事体験」と呼んでいます。なお、インターンシップの定義は25卒年の就活から5日以上のプログラムとされておりますが、本記事では変更前の名称にて表現しています。

 インターンシップでは、その企業で働く現場社員から直接話を聞いたり、実際の業務を体験したりすることで、業種や職種、企業による仕事内容の違いや働いている人たちの雰囲気、企業風土の違いを知ることができます。現場の空気を肌で感じ、具体的な働くイメージを持てる点で、会社説明会やOB・OG訪問などよりも実践的な場だといえます。