夫の言動がストレスに

ある女性は「夫がリモートワークになり、常に一緒にいるのがストレスで眠れなくなってしまった」と悩んでいました。

「キッチンで使ったものをなんでちゃんと片付けないの!」「どうして私が集中したいタイミングでいつも声をかけて邪魔してくるの?」など、イライラして夜になると怒りで眠れなくなってしまうのです。

そこで、夜眠る前に「旦那の観察日記」を書いてみます。

「落ち着きがない」「ちっとも仕事に集中しない」という情報は主観的なのか……。そう思ったら「それ以外は何があったっけ?」と書くことが思いつきません。

そのとき、カウンセラーが「観察日記を書き始めたばかりのときは、誰でも『嫌味を一方的に言う』『私のことを理解していない』など、まず主観的な情報が思い浮かんできます」と言っていたことを思い出しました。

カウンセラーによると、次のような「数字で表せること」を意識すると、客観的な情報を集めやすいそうです。

・回数、頻度(「嫌味ばかり言う」ではなく、「〇〇と10回言った」など)

・時間(「朝早くにメールが来た」ではなく、「朝6時15分にメールが来た」など)

・姿勢(「姿勢が悪い」ではなく、「体を30度前に倒して」など)

そういえばトイレに頻繁に行っていたよな、と思ったけれど、「頻繁」を客観的に書くと「45分おきにトイレに行っていた」になる。

「へ~! 時間で書いてみるとそんなに頻繁でもないのか!」と、観察日記を書くのがおもしろくなってきます。

「食事のメニューをいちいち私に聞いてくる」ということも、客観的に書いてみると「11時40分に、“今日のお昼は何にするの?”と私のうしろにあるドアを開けて、顔だけドアから出して声をかけてきた」という感じになります。

「いちいち私に聞いてきて!」とイライラしていたのが、客観的に書いてみると「あれ? なんでこれだけのことでイライラしていたんだろう?」とどうでもよくなってきます。

それまで「夫のせいで私の時間がムダになっている」とイライラしていたのも、私の主観でしか見ていなかったということ。観察日記を書くようになったら、子どものようにぐっすり眠れるようになっていったのです。