甘いものがやめられない人へのアドバイス
食べるなら時間は13時~15時、200kcal以下に

 Hさんは甘いものがやめられないのが悩みとのことですが、甘いものがやめられない方は食事に問題があることが少なくありません。

 実際、Hさんの食事を見ると、プロテインやゆで卵でファスティングをしたり、昼食は好きな外食をしているということで、栄養が偏っていたり不足したりしている可能性が高いです。

 まずは、主食、主菜、副菜とバランスよく食事が取れているかチェックしてきましょう。特に主食を極端に減らすと、ブドウ糖の供給が減り、甘いものへの欲求が増してしまいます。また、主菜のタンパク質が不足すると、腹持ちが悪くお腹が空きやすくなります。まずはバランス良く3食取り入れた上で、甘いものが欲しくなった場合は、食べる時間と量を決めて食べましょう。時間栄養学の観点から、13~15時はBMAL1が低く脂肪が蓄積しにくい時間帯なので(https://diamond.jp/articles/-/319956)、その時間帯に食べるのもよいでしょう。量は1日に200kcal以内を目安にしてみましょう。果物は食べ応えや甘さもあり、ビタミンや食物繊維も取れるので間食におすすめです。

あと20kgやせるためには
何をすればいい?

 最後に、Hさんがあと20kg減量を目指す方法をお伝えしていきます。

 ご自身で万年ダイエッターとおっしゃるほど、ダイエットの情報をたくさんお持ちかと思います。しかし、流行りのダイエット方法は、一時的に効果が出ても、日常生活に落とし込み、継続することが難しい方法が多いのです。それよりも、日々の食生活を整えていく方が近道になります。

<方法>
(1)なぜ20kg痩せたいのか?20kg痩せたらやりたいことなどを書き出して、イメージをふくらませる
(2)ダイエットの開始日を決める
(3)ご自身の食事を毎日書き出す(間食や飲み物も全て書き出す)
(4)1日でバランスの取れた食事になっているかをチェックする

 →主食(ご飯、麺類など)、主菜(肉、魚など)、副菜(野菜、キノコ類、海藻類など)、この3つが取れているかを色別にしてマーカーでチェックすると分かりやすい
(5)足りていない食材を意識して取り入れ、食べ過ぎている食材を減らす
(6)甘い飲み物(清涼飲料水、ジュース、砂糖入りのコーヒーなど)を飲んでいる場合は量を減らし、水かお茶に切り替える
(7)間食が食べたくなったら、時間帯や量を決めて、なるべく栄養の取れるナッツや果物を取り入れる

(3)~(6)を繰り返すだけでも、体重は徐々に落ちてきます。簡単なストレッチや太極拳を始められることは良いことなので、活動量も増やしていけるとよいですね。

 ダイエット成功のコツは、情報に惑わされず、バランスの良い食事を基本に食べることが近道です。しっかり栄養を取ることで、お腹が空きにくくなり、体調の変化も感じられるようになってきます。流行りのダイエット方法に惑わされず、まずはご自身の食生活を見直すことから始めていきましょう。