自分に合った参加日程の選び方

 1dayでも、5daysでも意気込み次第では、得られるものが必ずある。そのためにも「なぜ自分はこのインターンに参加するのか」を明確にしておこう。

 ここで両者の違い(特徴)を説明する。

1dayインターン
・いわゆる「会社説明会」と似ている。2時間~半日ほど企業の説明を聞く。情報収集のような、初期段階の企業研究には役立つ
・密度の濃いものにはならないが、1時間程度のグループワークがある場合も
・申し込みだけで参加でき、手間や時間がかからないものが多い
・企業へ向けて「関心がある」というアピールになる。1dayでも、その後に参加者限定のイベントへ案内されることがある

5daysインターン
・職場見学やグループワーク、業務体験など、さまざまなプログラムがある。多様な視点で企業や仕事について知ることができる
・参加中の評価によっては、特別選考ルートといったメリットもある
・参加の倍率が高かったり、エントリーシート、面接、グループディスカッションといった厳しい選考があったりすることが多い

 ざっくりまとめると、1dayは「企業研究」、5daysは「企業研究」+「早期選考」と考えられる。志望度が高い企業であれば、当然5daysに挑戦することをおすすめする。

 ここで、僕から強くお願いしたいことがある。それは、「目的意識」を持って参加すること。

 例えば、
「今後やりたいことが、その会社で実現できるか直接確かめたい」
「1dayへ複数社行って、業界内の社員の雰囲気を比較したい」
「ライバルとなるであろう学生のレベルを知りたい」
「インターンで良い結果を出して、企業へ早いうちからアピールしたい」
などだ。

 目的意識を持ってインターンに挑む学生は、参加中も意識が違うため、得られるものも成長度合いも大きい。私が見てきた学生の中には、1dayに参加した際、事前に準備をしていた質問を時間内で精一杯していたら人事に熱意を評価され、特別選考ルートに呼ばれ大手IT企業から内定を得た者もいる。1dayで特別選考につながるケースは少ないが、これこそ、目的意識を持って参加することの力だと言えるだろう。

 1dayは選考のない企業も多く、気軽に参加できる。しかし、これに何社参加したところで、目的意識がなければ志望していない企業の説明を「ただ聞く」だけだ。

 目的意識の重要性は5daysも同じだ。

「参加する必要性を感じられなかった」「結局、やりたいことはみつからなかった」と後悔している先輩のほとんどが、目的意識が曖昧なまま参加している。気をつけよう。

 また、グループワーク形式の場合は最終日に与えられた課題に対してプレゼンをするケースが多い。その時に「勝ちにこだわる」姿勢を、僕は大切にしてほしいと思っている。

 つまり「優勝」など、その場で最も高い評価を取りにいくのだ。これまで学生に聞いた話では、その後の選考ルートで圧倒的に有利になるのは「優勝チーム」だけだ。

 多くの学生は「一生懸命さ」や「協調性」といった取り組む姿勢に意識が向く。課題への向き合い方を実際の社員にアピールする。だが、それでは圧倒的な高評価は得られない。5daysに参加するのは、複数回の選考を突破してきた学生だ。みんなそれなりに精一杯がんばってくる。

 結果を出すために、時間管理、情報収集、社員への質問、チームメンバーの役割分担、チームの雰囲気作り、最後の最後まで細部にこだわるなど、すべての要素を他のチームよりも圧倒的に真剣に取り組むのだ。

 今のきみにできるベストの準備を整え、ベストの前のめりな姿勢で参加しよう。

(本稿は、『絶対内定2025-2027 インターンシップ』絶対内定2025 自己分析とキャリアデザインの描き方』を抜粋、再構成したものです)