ウクライナ戦争の泥沼化はいつまで続くか、止めるカギは米国とロシアの内政変化?Photo:Contributor/gettyimages

ウクライナ戦争を止められるか
分断による国際社会の負担重く

 ロシアがウクライナ侵攻を始めてすでに1年半がたつ。

 NATOの強力な軍事支援があっても、ウクライナの反転攻勢が十分な成果を上げているかは、現状では言い難い。

 一方、ロシアでは民間軍事組織ワグネルの長であるプリゴジン氏の反乱が起きるなど混乱を増している。

 だが、プーチン大統領もゼレンスキー大統領も戦争継続の構えだ。国際社会にとっても、戦争が長く続くことによる負担は大きいが、果たして戦争を止める力はどういった形で働くのだろうか。

大きく変わった安全保障体制
NATOも日本も国防費GDP比2%

 ロシアのウクライナ侵略がもたらしているコストは高く、戦争が続く限り、コストはさらに高まる。

 人命の損害はもちろんだが、従来の米中対立に加え、民主主義諸国とロシアの間の分断による安全保障・政治・経済への影響は大きい。とりわけ安全保障のコストは双方にとって大きいものだ。