プレッシャーを小さくできる
4つの法則
プレッシャーのかかる場面で、
「ここで負けたら、失敗したら、もうおしまいだ」
ということだけにとらわれていると、プレッシャーはますます膨らんでいきます。でも、視点や考え方を変えていけば、プレッシャーを克服することができるのです。
ストレスクリア®心理学には、「統合思考の4原則」というものがあります。
この4原則を実践すれば、視点や考え方が広がり、プレッシャーを小さくすることができるでしょう。
(1)長期的に考える
4原則のひとつ目は、「長期的に見る」ということです。
たとえば、亡くなる1日前にどのような気持ちでいるのかを想像してみましょう。そのときに、目の前にある小さな出来事をいちいち取り出して思い出すことはありませんよね。
また、100年後を想像してみましょう。100年経ったら、わたしもまわりの人も、誰もいませんよね。いま責められることがあっても、100年後には責める人も責められる人もみんないなくなっています。
さらに、「人生」という長いスパンで考えれば、いまの時点で「お金がある・お金がない」と言っても、死ぬときにお金を持っていくことはできません。
お金持ちの人もそうでない人も、死ぬときはみんな一緒なのです。
まずは、このように時間軸を長期的にずらしてみましょう。
長期的に見れば、悩んでいるいまの時間は短いもの。
いまの悩みなど小さなことに思えるはずです。
一方で、いまのことしか頭にない場合、いまが苦しいと、悩みもどんどん大きくなってしまうでしょう。
今日のことしか考えていない人と、数年後を考えている人とでは、考え方はまったく違ってきます。時間を長期的に考えれば、焦点がずれてプレッシャーは減り、短期的に考えればプレッシャーが増すのです。
(2)本質的に考える
4原則の2つ目は、「本質的に考える」ということです。
これは、「そもそも」という言葉がひとつのキーワードとなります。
「そもそも、これは何のためにやっているんだろう?」
「そもそも、これにはどんな意味があるんだろう?」
というように、視点をどんどん上げて考えていきましょう。
ひとつ目の「長期的に見る」が視点を横に伸ばすものであることに対して、「本質的に考える」は、視点を上に上げていくイメージです。
たとえば、
「ここで負けても、別にたいした意味はない。負けから学んで、最終的に優勝すればいい」
「今回の試験の点数は悪かったけれど、弱点を克服して大学に合格すればいい」
といった考え方です。
お店の場合も
「お客さまのためにやっていれば、お客さまが増えて、最終的にはお店がお客さまから愛される、繁盛する」
というように本質的に考えれば、プレッシャーも弱くなっていくでしょう。