トークショーにブクブク交換
魅力は「リアルなつながり」

 ちなみに、今回の「朝ドラ」をサポートしているのは、書籍・雑誌の流通を行うトーハン。プラットフォーム事業部の原田さん、吉村さんによれば、最近トーハンでは、こうした読書会をはじめ、本をテーマにしたイベントに力を入れている。

吉村 ネットで注文した本が全国の街の書店で受け取れる「e-hon」というサービスがあるんですが、毎月このe-honプレゼンツで、著者を招いたトークイベントを書店でやっていて、かなり好評なんです。

原田 それから今、もうひとつ力を入れているのが、書店の店頭で行っている「ブクブク交換」というイベント。やっぱり私たちがなにより大切にしているのは、書店に足を運んでもらうことですから。

 こちらのイベントも、エビカツと同じく、参加者がテーマに合った本を持ち寄りプレゼンをする。そして、その本にポップを付けて並べて、最後に交換しあうというもの。つまり、持っていった本の数だけ、他人のおすすめ本を持って帰れるというわけ。

原田 とにかく、ものすごく盛り上がるんです!本を紹介すると、結局は自分のことを話すことになって、最後は熱を帯びて、音楽でいうセッションみたいな状態になっちゃう。

 イベントの様子を熱く語るお二人に書店の魅力を聞いてみると、やはり口をそろえて「発見する楽しみ」だという。

原田 ネットって、目的買いがほとんど。でも、書店に行くと「こんな本があるんだ!」となって、何冊も買ってしまう。その驚きって、自分のイマジネーションを超えていると思うんです。

吉村 あとは、書店やイベントならではの、リアルなコミュニケーション。お客様からはよく「もっと著者の方とふれあいたい」と言われますし、最近こういう読書会も増えていますよね。

原田 今回の「朝ドラ」なんて、まさにそれ。読むだけじゃなくて、本を媒介にして人と話すと、こんなに楽しくなる。やっぱり「人」なんですよね。いつか、ロックフェスならぬ「ブックフェス」みたいなイベント、やりたいなあ。

 エビカツの小川さんも「仲間との出会い」「他人の視点の重要性」について話してくれたし、原田さん、吉村さんも大切なのは「人」だという。今、本をテーマにしたイベントが人気を集めている理由は、本自体の魅力はもちろん、それをきっかけにした人との「リアルなつながり」にあるのかもしれない。

■東京朝活読書会(エビカツ)
http://www.facebook.com/tokyoasakatsu

■ブクブク交換
http://bukubuku.net/

■e-hon
http://www.e-hon.ne.jp/


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