コンサル大解剖、アクセンチュアPhoto:Mina De La O, NurPhoto/gettyimages

コンサルティング大手の米アクセンチュアで、このほど同社が「ダイヤモンドクライアント」と呼ぶ超重要顧客の一群に、海外勢10社が新たに加わったことがダイヤモンド編集部の取材で分かった。長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、それらの実名を大公開。誰もが知る世界的なSNS企業に加え、コロナ禍で一躍知名度を高めた新興バイオ企業や、脱炭素バブルに絡む巨大エネルギー企業が名を連ねるなど、時代を象徴するような興味深い顔触れが並んだ。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)

収益貢献度の高い新たな
“上客”10社の実名が判明

「ダイヤモンドクライアントはわれわれにとって最大かつ最重要の顧客関係であり、アクセンチュアの戦略をスケールアップして表すもの」。米国に上場するコンサルティング大手のアクセンチュアがこのように表現(原文は英語)する“超重要顧客”が、社内で「ダイヤモンドクライアント」と呼ばれる企業群だ。

 アクセンチュアは公式にその定義を示していないが、業界内では、年間報酬額が1億ドル以上のクライアントであるという見方がもっぱらの共通認識となっている。すなわち、収益上も重要性の極めて高い“上客”である。グローバルで72.1万人(昨年8月末時点)の従業員を抱え、直近の時価総額が約2000億ドル(約29.6兆円)に及ぶ巨大成長企業、アクセンチュアの高収益を生む源泉と言える。

 今年3月には、米景気の先行き不透明感などからグローバルで約1.9万人のリストラを発表したが、同社のこれまでの急成長ぶりは際立つ。直近の通期決算となる2022年8月期の売上高は616億ドル(約9.1兆円)と前期比22%増。5期前(17年8月期)の売上高と比べると、8割近くも伸びている。株価は3月に底入れした後、復調の傾向にあり、今月上旬に年初来高値を更新した。

 そんな高収益を支えるダイヤモンドクライアントの数は、19年(201社)、20年(216社)、21年(229社)と増え続け、22年8月期時点では267社に拡大した。直近では伸びが加速し、業績拡大に大きく貢献していることは明白だ。

 次ページでは、直近で新たに加わった大手海外企業10社の実名を大公開。そこには、誰もが知る世界的なSNS企業、コロナ禍で一躍知名度を高めた新興バイオ企業、脱炭素バブルに絡む巨大エネルギー企業などが名を連ね、時代を象徴するような興味深い顔触れが並ぶ。