コンサルティング市場の急成長を背景に、日本では採用バブルが続いてきた。では、マッキンゼーら戦略系やアクセンチュア、ビッグ4などのファームはどの水準まで人員体制を拡充しているのか。これまで外資系ファームなどは積極的に社員数を公表してこなかったが、ダイヤモンド編集部は今回、各社の人員数を示したデータを入手した。長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、外資系や日系の総合コンサルなど主要17ファームの最新の社員数を完全公開する。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
欧米でリストラも日本では採用バブル
最新の主要17ファームの社員数を公開
欧米ではコンサルティング会社の大規模リストラが広がっている。米アクセンチュアが1.9万人の人員削減を発表したほか、米マッキンゼー・アンド・カンパニーやKPMG、デロイトなどもリストラを進めるもようだ。
欧米でコンサルバブル終焉論が台頭する一方で、同じくバブルに沸いている日本市場への影響は限定的とみられている(『マッキンゼー、KPMGの大リストラでバブル終焉?外資コンサル日本法人5社に聞く「人員削減」』)。
そもそも日本では近年、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)への投資が拡大し、コンサル需要が急速に高まっている背景がある。コンサル市場の急拡大は採用バブルを生み出し、アクセンチュアやビッグ4といった大手ファームがこぞって新卒や中途の採用を急増、待遇面も充実させてきた。
コンサルにとって成長の最大のリソースといえるのが人材だ。労働集約型の産業であるコンサルは、売上高や成長率の大部分が人材の規模に比例する。
各社が人材採用を大胆に進めているのも、コンサル需要が旺盛な中で「人材の不足で売り上げにキャップがはめられている状態にある」(コンサル企業幹部)ためだ。ビジネスモデルの違いはあれど、その意味で、コンサル企業の人員数はコンサル企業のある種の“戦闘力”を表しているといっても過言ではない。
では、現在各社はどれほどの人員を抱えているのか。
マッキンゼーなどの外資系ファームはこれまで積極的に社員数を公表してこなかった。成長の源泉である人員数がベールに包まれてきた企業も多いが、ダイヤモンド編集部は今回、各ファームの最新の人員数のデータを入手した。
次ページでは、マッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループ、ベイン・アンド・カンパニーなどの外資戦略系に加え、アクセンチュアやビッグ4のほか、野村総合研究所など日系ファームといった主要17社の最新の人員数を公開する。
加えて、新卒採用者が入社するなど人数の変化が顕著な年度末を挟んだ3月時点の人員数も記載。その規模がどの程度短期的に増加したのかについても合わせて紹介しよう。