3・肯定的な側面の否定
 2と似ていますが、ひとつでも相手の悪いところを見つけると、その面だけが気になり、良い面をまったく認められなくなる思考パターンです。他人に対しても、自分に対しても否定から入る傾向があるので、周囲に敵ばかりが増え、自己肯定感が高まらないので、人生が不幸になります。

4・読心
 相手の気持ちや行動を勝手に決めつけることです。たとえば、「部長に呼ばれた。俺はもうだめだ。リストラされるかもしれない」といったん思い込むと、すべての情報がその観点から解釈されるようになります。その誤った確信を抱いたまま、周囲の人に対して行動に出ると、やっかいなことに発展します。部長に悪態をついて、しなくてもいいケンカをする羽目になるかもしれません。

 こうした状態から脱するための基本的な治療法は、別の可能性を考えることです。「いやみを言われるだけかも」などと考えられたら、リストラされる確信は薄れていきます。「別の可能性を考える」ことによって、落ち着きを取り戻し、前頭葉バカ的なふるまいを回避することができます。

5・破局視
 将来、起こりうる不安な出来事ばかりを考え、「もう自分は終わり」と考える思考パターンです。受験生でいえば「落ちたら人生終わり」、赤面症の人なら「人前で顔が赤くなったらおしまい」といった考え方です。そこには何の根拠もありません。自分の可能性を限定することで、自己否定感や不安感がさらに高まり、逃げ場のない追い詰められた気持ちになります。

6・縮小視
 自分の良い面を過小評価することです。たとえ成功していても、自身を小さく見積もる人は、「わたしには取り柄がない」「まだまだの人間だ」など、自己否定が強い傾向にあります。自分がダメなことが問題ではなく、自分をダメだと決めつける前頭葉バカ的な考え方が問題です。

 自分を縮小視する人は、他者を拡大解釈しやすく、「拡大解釈と縮小視」は多くの場合、対になっています。最近結婚した友人を「すごく幸せそうでうらやましい(拡大解釈)→それに比べて自分は不幸である(縮小視)」と考えてしまいます。

 こうした思考をするうちは一生幸せになれません。幸せとは本人の主観によるものです。自分がどう考えるかによって、あなたの人生は決まります。