安倍晋三元首相の銃撃事件を発端として、宗教と「政治・カネ」への関心が大きく高まっている。しかし、宗教への無理解が誤解を生む側面も無視できない。そこで、経済メディアならではの視点で新宗教を切り取った週刊ダイヤモンドの特集を再掲し、特集『「新宗教」大解剖』としてお届けする。#1では、新宗教の系譜や信者数といった基本情報から「政治的立場」など、意外と知らないその実態を明らかにする。そして、新宗教の世界で起きている「地殻変動」も捉える。
池田大作名誉会長と創価学会の執行部
その間に起きた「かつてない異変」
創価学会の実権は、原田稔会長や谷川佳樹主任副会長ら「四人組」と呼ばれる執行部が握っている。執行部は例年、池田大作名誉会長の誕生日の1月2日に、池田氏が療養中とされる東京・信濃町の学会施設に“池田詣で”を行うのが慣例だ。
ところが2018年、かつてない異変が起きた。「執行部の面会が初めて池田家側から拒否された」(池田家に近い関係者)というのだ。
目下、その解釈をめぐって、二つの見方が信者たちに流れている。
創価学会の中枢で生じた「かつてない異変」を巡る二つの解釈とはどのようなものなのか。そして、日本の主要新宗教の代表格である創価学会をも襲う構造不況の実情とは?さらに、意外と知らない新宗教の系譜や信者数、「政治的立場」などの実態をこれから明らかにする。