自信のない人の3つの共通点とは?

選択と決断において自分はやれるはずだ、という自己確信が重要な理由は1つ。
選択と決断は自分が行うものだからだ。ほかの誰かがかわれるものではなく、自分の判断基準で自分が行わなければならない。

選択と決断を他人に委ねたくなるのは、この自己確信が足りないせいだ。
自分に確信がないから、自分が決めたことに対して心配し、不安になる。

自己確信を持てない理由は第一に、周囲の視線だ。
年齢を重ねるほど、「自分」に求められる役割が増え、「自分」に向けられる他人の視線を意識しがちだ。

「あの人に変に思われたらどうしよう」と、「自分という人」への評価が気になって、ついほかの人の視線に合わせて判断し、行動していくうちに、自信がすり減っていく。

第二に、だんだんと自分を失っていくためだ。
かわり映えのしない日常の中で、毎日、毎月、毎年を過ごしているうちに、「自分」という人は何が得意で、何が好きなのかを忘れてしまう。
選択と決断をするときも、自分が本心から望むものよりも現実に妥協せざるをえず、「自分」という存在が薄れていく。

第三に、失敗を克服した経験が少ないからだ。
多くの選択と決断の中で、誤った選択をした、ベストと思った決断が望んだ結果につながらなかったなど、自分の力で乗り越えた経験が少ないのだ。

私たちは失敗を通じて成長する。
失敗すれば誰だって不安になり、投げ出したくなるものだ。そんなとき、失敗を克服して立ち上がる力をくれるのが自己確信だ。

失敗したあと、いつかは良い結果を出せるはずだという希望は、失敗を自分の力で克服した人だからこそ持てるものだ。
失敗を乗り越えた経験がない人や、その経験が足りない人にはそれがわからない。

人生の答えは「自分の中」にある

自己確信を養うための努力は瞬間ごとに求められる。
なぜなら瞬間瞬間が選択の岐路にあるため、自ら自己確信を持とうと努力しなければ、他人の視線に合わせて生き続けることになるためだ。
そんな人生を生きたいと思う人がいるだろうか?
他人の人生を生きたい人などいない。
だからこそ、選択と決断に自己確信は不可欠であり、体得すべきマインドなのだ。

人生の答えは自分の心の中にある。その心は自分の中の確信からつくられる。
自分が誰か、どんな人間か、どんな性格をしていて、どんなときに幸せや楽しさを感じるのか、自らに問いかけ、自ら答えを見つけながら自己確信を身につけていく。

ついに転職先を決める自分なりの基準ができあがった。
第一に職場での役割とポジション、第二に将来性、第三に年収と福利厚生。
自分がしたいことを思いきりできる会社がいいという考えを反映した基準で、まさに自己確信の産物と言える。

いくら高収入でも、自分がしたい仕事ができない会社は候補から外し、自分が一番重要だと考える基準を満たす会社を改めて探すことにした。

第三者の話やアドバイス、忠告や心配、疑いの視線にもブレることなく、退くこともなく、前に進み続けて自分なりの基準で選択する力は、「自己確信」から生まれることを覚えておこう。

(本稿は、チェ・フン著 李明華訳『私はすべて自分で決める。』から一部抜粋・再構成したものです)