ClubhouseやDispoは失速したが、実は、Poparazzi以外にも急成長中の次世代SNSが多数存在するのはご存じだろうか。

例えば、13〜17歳までしか参加できないコミュニティを持つフランスのSNS「Yubo」は累計で6000万ユーザーを獲得したとTechCrunchが報じている。また、iPhoneのウィジェットを介して画像を送り合う「Locket」は1870万件、通知から2分以内にフィルターなしの自撮りを投稿しなければならない「BeReal」は1230万件ダウンロードされたことが、米アプリ分析サービス「Sensor Tower」のデータから分かっている。

これら次世代SNSに共通しているのは、コミュニティ範囲を友人間や同世代に限定したり、あえてフィルターのような「映え」のための機能を提供しないことで、等身大の自分を表現し、気の合う友人や同世代と親密に交流することに最適化されている点だ。

米VC・Index Venturesのパートナーであるレックス・ウッドベリー氏は米ウェブメディア『Insider』の取材で、「Z世代が使うアプリは最も親しい友人との関係を強めるプラットフォームが中心になっていくだろう」という考えを述べている。Poparazziを展開するTTYL CEOのアレックス・マー氏も、ウッドベリー氏と同様の考えだ。

マー氏は6月1日、同社の公式ブログで「私たちは、インターネット上でユーザーが親しい友人たちと本音でつながることができる安全な場所を作りたかったのです。そこで、人々が自分自身について投稿する機能を取り除き、自分自身ではなく友人同士がコンテンツを作り合うという新しいSNSを構築しました」と語った。

以前には、ブログプラットフォーム「Tumblr」がZ世代にとって、大手SNSや現実世界から逃れる場所として選ばれ、利用が急増していると報じた。マー氏も「ローンチから1年。リアルな友人との本物のつながりを中心とした、新しいSNSの需要が明確になりました」と述べているとおり、Poparazziのような次世代SNSは、Z世代が「Facebook」や「Instagram」といった従来のSNSでは見せられない、等身大の自分を晒せる“憩いの場“として定着してきている。