HonneWorks代表取締役の冨成俊亮氏によると、現在はGAFAを始めとした外資系IT企業や日本のメガベンチャー、IT系スタートアップで働くユーザーが中心。キャリアや年収、ライフイベントなど幅広いトピックに関して本音の議論が交わされるコミュニティが生まれ始めているという。

同僚やIT業界で働くユーザーと匿名で議論

WorkCircleの画面イメージ
WorkCircleの画面イメージ

WorkCircleでは、同僚や同じ業界で働く社員と匿名でコミュニケーションができる。

会員登録には「会社のメールアドレス」が必要で、投稿時にはユーザーID(変更可能)と会社名が表示される。この仕組みによって匿名ではあるものの「ユーザーがその会社に勤務していること」は保証されているかたちだ。

全ユーザーが参加対象となる「テックラウンジ」では、会社の枠を超えてIT企業で働く社員同士が自由に議論できる。またWorkCircleには“同僚専用”の「プライベートサークル」も用意されており、役職や勤務年数などを取っ払ってオープンに交流することも可能だ。なおプライベートサークルに関しては、匿名性を担保する観点から、同じ職場のユーザーが30人に達すると開設される。

SNSとしての機能自体はシンプルで、テキストベースのやりとりが基本。「AとBのどちらがいいか」といったように、Twitterなどでも実装されている投票機能も備える。

冨成氏がWorkCircleの特徴として挙げるのが「匿名性」「信頼性」「透明性」の3点だ。

「会社のメールアドレスが必要なため、どうしても登録時の心理的なハードルが上がるものの、同時に(ユーザーの所属企業に関する)信頼性も担保できます。また日本企業においては、お互いの役職や年次を気にして素直なコミュニケーションが取りづらい場合もある。匿名性にして(役職や年次を)マスキングすることによって、本音ベースで会話しやすくなると考えています」(冨成氏)

ベータ版には1300人が登録 「レイオフ」関連の投稿が3〜4割

2022年12月から提供してきたベータ版には1300人以上のユーザーが集まった。

大まかな内訳としては楽天やLINEなどメガベンチャーに務めるユーザーが全体の40%程度。次に多いのがGoogleやAmazonをはじめとした外資系IT企業の社員で30%ほどを占める。スタートアップや中小規模のIT企業で働くユーザーも少しずつ増えている状況だ。

投稿内容はキャリア系のトピックが中心で、冨成氏によると「約3〜4割がレイオフに関するもの」だという。例えばレイオフの対象となった社員が転職先の候補となるような企業について議論したり、外資系出身のメンバーが過去の体験を共有したりといった具合だ。