加藤氏が「思っていた以上にフィットネスジムの運営に関心がある人が多い」と話すように、すでにフランチャイズ加盟に関して約4000件の問い合わせがきているという。FiTでは2025年までに1000店舗の出店を目標に掲げる。

施設への入館もアプリを用いる
 

フィットネスジムは飽和市場ではない

FiTでは今後の事業拡大に向けて、8月16日にシリーズAラウンドの資金調達を実施した。

ニッセイ・キャピタル、XTech Ventures、みずほキャピタル、W fund、THE SEEDを引受先とした第三者割当増資で約3.5億円。金融機関からの約2.5億円の融資も含めると、調達額は総額で約6億円になる。

調達した資金を用いて店舗の拡大のほか、トニーニング記録の管理や伴走支援など、ユーザー向けアプリの機能拡充を進める。LifeFitとは異なる利用者層を想定した、別ブランドの施設を開始する計画もあるという。

「人口当たりのジムの数では、日本は米国の半数以下しかありません。日本では利用しやすいフィットネスジムの供給量がまだまだ足りていないと考えています。『フィットネスジムはもう飽和市場ではないか』と思われるかもしれませんが、そんなことはない。市場のニーズを掘り起こしていくことで、業界自体がもっと伸びていく可能性があります」

「まずは通いやすくて続けやすく、しっかりと運動ができて体を変えられるようなジムの数を増やしていきます。その先ではITを組み合わせて、ジムの体験自体をアップデートしていく。そうすることで、今まで業界で存在しなかったようなサービスを提供していきたいと考えています」(加藤氏)