当初Cake.jpではケーキに特化せず総合的なギフトECとしてスタートしたが、2017年1月に現在のサービス名に変更しケーキに領域を絞り込んだ。その背景にはギフトECをやる中で「特にケーキやスイーツの領域が消費者と店舗双方の課題が大きいと感じた」ことに加えて、高橋氏自身が地方の旅館でケーキを手配できなかったという原体験もある。

「場所問わずオンラインでケーキを注文できるようになると喜んでくれる人も多いのではないかと考えました」(高橋氏)

宿泊施設や結婚式場にとっても顧客体験の向上に繋がるのでタッグを組むメリットは大きい。すでに宿泊施設だけでも提携先は1500カ所以上に上るそうだ。

ケーキD2Cブランドや洋菓子店向けSaaSの取り組み強化へ

高橋氏によると2017年1月からの約3年半は、加盟店を増やしながらマーケットプレイスの基盤を作っていくフェーズだった。それが少しずつ形になってきた中で、今後は独自ブランドへの投資なども加速させながら「ユーザーのエンゲージメントを高めていく」ための取り組みを進める。

Cake.jpでは自社工場を構え、独自の製造ラインを持っているのが強みだ。有名シェフなどと連携してレシピやノウハウを提供してもらいつつ、製造自体は自社で賄うことで量も担保できる。

Cake.jpの自社工場
Cake.jpの自社工場

メロン1玉をくりぬいて作った「まるごとメロンケーキ」などのユニークな商品のほか、アイドルとのコラボ商品などを開発していて、今後はこういったCake.jpのD2Cブランドから毎月1〜2種類の商品をリリースして行くことを目指す。そこからヒット商品を生み出すことで、結果的にCake.jpに出店している洋菓子店の売上アップにも貢献するのが目標だ。

メロン1玉をくりぬいて作った「まるごとメロンケーキ」も人気だ
メロン1玉をくりぬいて作った「まるごとメロンケーキ」も人気だ

また中長期的には培ってきたノウハウを軸に洋菓子店向けのサポートも強化する。

「ケーキは配送が難しい商品」だからこそ、これまでも独自開発した資材(梱包用の商品)や受発注システムの提供など店舗向けのサポートには力を入れてきた。この取り組みを拡大し、「洋菓子店用のSaaS」のような形でパッケージとして提供する計画だ。

「自分たちが工場を持っていることで、洋菓子店が何に困っているのか、どこでつまずいているのかもわかるようになってきました。洋菓子店の方はケーキ作りが得意な反面、経営やマーケティングは苦手な場合もあります。製造体制もパワープレイになりがちだったりもするので、そういった課題をまるっとサポートできるシステムを作っていきたいと考えています」(高橋氏)