Slack Connect DMではもう一歩踏み込んで、全てのSlackユーザー間でのダイレクトメッセージを可能にします。LinkedInのプロフィールにSlackのアドレスを記載したり、名刺にQRコードを載せたりすることもできます。
ですが、EメールやSMSのように、誰にでも気軽にダイレクトメッセージを送れるようになるわけではなく、承認が必要になります。この機能の目的は異なる企業で働いている従業員同士の連携を強化することにあります。マーケティング担当者であれば、広告会社と密に連携する際に、Slack Connect DMを活用することが可能です。
Slackでは、TwitterやInstagramのアカウント名の横にあるチェックマークのように、企業や組織を認証していく予定です。これはエンタープライズ顧客にとって、Slack ConnectやSlack Connect DMを利用する上で、セキュリティーやコンプライアンス面での強化が重要だからです。
——Slack Frontiersでは、Discordのようなプッシュツートーク式の音声チャット機能の実装も検討していると発表しましたね。
米国でトラック運転手が使うCitizens Band Radio(市民ラジオ)から着想を得ました。(編集部注:付近を走行する運転手同士がトランシーバーのように会話を楽しめる、短距離の音声通信用無線システム)
Slackで検討している音声チャット機能でも同様に、誰かが発言するとチャンネル内の全員に聞こえ、マイクを有効にすれば会話に参加することができます。オフィスで働いていた頃は近くに座る従業員との会話を楽しみましたよね。そんな会話の持つ即興性や偶発性を再現した機能です。
この機能を使えば時間の節約にも繋がると考えています。1時間でセッティングされた会議でも、蓋を開けてみれば10分程度で終わることもあるからです。
新機能なので、これまでにない体験だということも利点だと言えるでしょう。Zoom会議を1日に何度も繰り返していれば、従業員同士、顔を合わせるのも嫌になってしまいます。
この機能では音声を聞くだけなので、マイクをオフにしていればステージに立っている感覚はなく、リラックスして会話に参加できます。従業員が孤独感を感じることを防げますし、作業にも集中できます。
——Slackは同じコミュニケーション領域のサービスであるMicrosoft Teamsと比較されることが多い印象です。Teamsとの相違点についてはどのように考えていますか。