コロナ禍で従業員は今まで以上に柔軟性な働き方を必要としていますし、今後も求められ続けるでしょう。
——Netflix・CEOのリード・ヘイスティングス氏はWall Street Journalの取材で、リモートワークにプラス面はなく、アイディアを議論することが困難になったと述べています。Slackではどのように考えていますか。
(ヘイスティングス氏の発言は)一理あると思います。私の知る多くの企業も同じような考え方です。
多くの人は今、リモートワークで多大なストレスを抱えています。生活を快適で豊かにするサービスを利用できないことが原因にあります。レストラン、ネイルサロンやヘアサロンに行くことはできず、カフェでまったりとくつろぐことも困難になりました。
業務に関しても、使用するツールはまだまだ発展途上です。次から次へとZoom会議に参加していては疲弊してしまいます。ですが、Slackを含めてツールは改善されてきていますし、これからも新しいツール、新しい働き方が誕生してくるでしょう。
リモートワークを許可した理由は、多くの採用候補者が、家族とより豊かな生活を送るために郊外に引っ越すなど、人生における重要な決断を今まさに下そうとしているからです。
彼らはリモートワークの可否を今すぐに知る必要があります。そして一度リモートワークを許可すると、後戻りはできません。1〜2年後に「やっぱりオフィスで勤務してほしい」と言ったところで、引っ越してしまった従業員は戻ってはきません。
我々はNetflix、SalesforceやTwitterなどとエンジニア採用で争っています。SalesforceやTwitterはリモートワークを許可していますし、我々も同様です。リモートワークが可能な企業の方が、採用候補者にとって魅力的に映る可能性は高いでしょう。
——Slackでは6月に複数企業間でのコミュニケーションを可能にするSlack Connectを、年次イベントのSlack Frontiersでは、全てのSlackユーザー間でのダイレクトメッセージを可能にするSlack Connect DMを発表しました。これらの新機能を追加した意図は。
Slack Connect DMはイベントの目玉とも言える発表でした。これまでもSlack Connectを使ってチャンネルでやりとりをしている複数企業間の従業員は、ダイレクトメッセージでやりとりすることが可能でした。