LUUPでは自社開発した小型の電動アシスト付き自転車を50台用意し、都内の57箇所に設置されたポートに配置した。利用者はアプリをダウンロードし、自転車のQRコードを読み込むことでロックを解除し、利用する。利用料金は初乗りで100円。10分以上の利用は1分ごとに15円が加算される。アプリはiOSでのみ提供中だが、Android版も提供予定だという。3カ月後までには現エリアのポート数を2倍以上に増やす予定だ。
緊急事態宣言の解除でシェアサイクルが伸びる福岡市
緊急事態宣言が解除された地域において、シェアサイクルの利用が急増している。5月14日に緊急事態宣言が解除された福岡市では、同市で展開されるシェアサイクルサービス「Charichari(チャリチャリ)」の月間利用数が過去最高に達する見込みだ。
2018年2月に「Merchari(メルチャリ)」として福岡市で提供を開始した同サービスでは、もともと利用が多かったため、不足していた自転車を1月から増やし始めていた。1〜3月にかけて利用は伸び続けたが、4月は外出自粛を受けて微減となった。
運営元のneuet(ニュート)代表取締役社長・家本賢太郎氏は、4月は利用回数こそ減ったものの、「3密を避けるための利用が相当多いという実感をしていた」と話す。5月に入って、サービス開始からの累計200万回の利用を突破。「かなりのハイペースで利用が進んでおり、5月は1カ月あたりの過去最高を完全に超えると思う」(家本氏)と語る。
Charichariは福岡市とneuetの共同事業。福岡市では「公共交通の混雑を避けるため」シェアサイクルの利用を推奨している。
大手シェアサイクルではデリバリー・通勤利用が伸びる
新型コロナウイルス感染拡大により、多くの飲食店が店内での営業を自粛し、フードデリバリーの利用が伸びた。政府が5月14日に公開した資料によると、2月から3月にかけての1カ月間に、Uber Eatsは31万人、出前館は9.8万人、楽天デリバリーは14.3万人、ユーザー数が増加した。
NTTドコモグループでシェアサイクル事業を展開するドコモ・バイクシェアは、75万人の会員を抱える、シェアサイクル大手だ。同社は以前からUber Eats専用のプランを提供してきた。これが契機となり、同社のシェアサイクルはフードデリバリーの配達員に積極的に活用されてきた。だが、デリバリー需要の拡大により、配達員による利用が増加。加えて、3密を避けた通勤手段としても新規利用が伸びている状況だ。