就活の準備は、大学入学時から始まっており、大学生活は「自分探し」のプロセスといえる。例えば「ガクチカ」の材料は至るところに転がっている。就活本番を迎える25年卒は、内定獲得まで「自分探し」を続けよう。これから就活準備に入る26年卒の学生も参考にしてほしい。(取材・文/古井一匡)
大学での学びは、直接的には就職のためにあるわけではない。例えば教養課程は、現代社会を生き抜く「リベラルアーツ」を身に付けることが目的だ。またゼミや研究室では、自分なりに課題を設定し、さまざまな資料の調査・実験を行い、論文などにまとめるといった専門的な経験を積む。
ただ、こうした大学における学びの経験は間違いなく就活における「ガクチカ」の材料になる。コロナ禍を経て企業では、ESや面接において学業への取り組みを重視する動きが見られる。
学生の本分である学業にきちんと取り組むことは「生きる力」や「人間力」を養うことに通じ、それが満足のいく就活につながることを認識しておこう。
学生時代を充実させる
ことが第一歩になる
学業のほか部活、サークル、アルバイトなども自分軸を形作り、業界・企業選びに当たってさまざまな気付きのきっかけになる。
これらを通じて学生としての毎日を充実させ、「自分はどういうことが好きなのか」「どういうときに頑張れるのか」ということを繰り返し考えていこう。
その際にはもう一つ、自分が関わる集団や組織における役割・貢献を意識してみるといい。学生時代にはあまり感じないかもしれないが、世の中のほとんどの仕事は一人の人間だけでできるわけではなく、組織やチームの協力があって初めて成果が出るものだ。
学業にしろサークルやアルバイトにしろ、そうした意識を持って取り組んだ経験こそがまさに「ガクチカ」の材料になる。次ページの図は「ガクチカ」の取り組み事例だ。ここまで落とし込んでエピソードを語ることができれば合格点だ。