人前で話せるようになるためには、コミュニケーションの本を読むよりも、人前で話をする経験を積み重ねたほうが上達のスピードは上がりますし、スポーツだって練習だけするのではなく、実際に試合をしてみることから得られることも多いはずです。

 これと同じことが、英語の試験でもいえます。英語の試験で点を取りたいなら、まずは英語の試験問題を解いてみるのが一番なのです。もちろん解けない問題のほうが多いと思います。泳ぎ方を知らない状態で水に入るようなものなので、溺れそうになるかもしれません。

 それでいいのです。

 その経験こそが、今後のみなさんの大きな資産になっていくのです。

「やってる感」を得るための無駄な勉強はするな

 逆に、目標とする試験の過去問を解かずに英語の勉強を始めたとします。

 そうすると、「どんな問題が出題されるのか」を知らない状態で勉強を進めることになりますよね。

 それは、ただ「やってる感」を得るためだけの、的外れな勉強になりがちです。

 例えば、英単語の勉強を考えてみましょう。おそらく多くの人は語彙力を高めようと思ったら、「ひたすら英単語を暗記する」というシンプルな方法を選択すると思います。

 ですが、これだけでも、試験の内容、つまり過去問でどんな問題が出ているかによって、勉強の仕方が大きく変わってくるのです。

無駄を排除するために過去問の分析が必要

 みなさんは、英単語の勉強をする際、スペルを一緒に覚えますか? 一緒に覚えるのが当たり前だと思っている人もいるかもしれませんが、試験によってはスペルを覚える必要がないことだってあります。

 つまり一生懸命スペルを覚えたところで、あまり意味がないということだってありうるわけです。

 類義語や対義語は覚えますか? 覚えないという人もいるかもしれませんが、試験によっては「この単語と同じ意味の言葉を答えなさい」という問題が出題される場合もあります。