正解は 3
解説 買ったときより株価が下がり、損失を抱えている状態で保有している株を損切りするかどうか迷ったときは、次のように自問自答してみてください。
この株を損切りしたとして、またすぐに同じ株を買いたいと思うか?
またすぐに買いたいと思うなら、いまは損切りするタイミングではありません。買いたいと思わないのなら、損切りになるとしても、すぐに売ったほうがいいでしょう。
喜びより苦痛のほうが大きい?
多くの投資家は、無意識に③の行動をしがちです。
2002年にノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン米プリンストン大学名誉教授らの「プロスペクト理論」によると、「人は投資で損したときに大きな精神的苦痛を受ける」そうです。
投資で儲けた喜びより、損をする苦痛のほうが、3倍も大きいというのです。これが多くの投資家が無意識に③を選びがちな根本的な理由でしょう。
より値上がりしそうな株に
貴重な資産を移動させる
いま売ってしまうと損失が確定して苦痛をともなうとしても、下降トレンドにある株は、基本的に下がり続けます。
そうした下がり続ける可能性の高い株は、いったん売って、そのタネ銭で株価が上がりはじめた銘柄に乗り換えたほうが、全体の投資パフォーマンスは向上するはずです。
小型株集中投資では、魅力的な投資先をつねにストックしておいて、当初のもくろみが外れた株は躊躇なく損切りし、貴重な資産をより有力な株に移動することも必要です。
ポイント 損失の苦痛を乗り越えて、より有力な株にお金を移動させる
※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。