正解は 4
解説 ①増収減益の決算発表で株価が下がるケースはよくあります。事業が拡大して売上高は増えても、利益が減っていることが嫌われて株価が下がるわけです。
多くの個人投資家は、「減益」という部分だけをみて、株を売ってしまいがちですが、もう一歩踏み込んで考えてみたほうがいいです。
ポイントは、なぜ利益が減ったのか? 本業がうまくいっていないから利益が減ったのか? それとも、儲けた利益を近い将来の収益のために先行投資したからなのか? 本業がうまくいっておらず、根本的に利益を出せない体質になったのであれば、すぐに売ったほうがいいでしょう。
一方、本業は利益を出せる良好な体質で、いまは将来の事業拡大のために先行投資しているのであれば、今後大きく化ける可能性があります。長期的に保有するという前提であれば、保有し続けて問題ないでしょう。
値上がりしている株は
上がり続ける傾向がある?
②のように、業績の伸び率が明らかに鈍化し、決算発表後に株価が下落した場合は、売ったほうが無難です。
もっと成長余力がありそうな株に、お金を移動するために売るという判断が合理的といえます。
③は、とてもシンプルにいうと、値上がりしている株は上がり続ける傾向が強いです。そのため、決算発表後に株価が上がった場合は、基本的に保有し続けたほうがいいです。
ところが、このケースでは市場規模が頭打ちになりそうで、なおかつ時価総額800億円と当初目標に対して進ちょく率80%まできています。これも利益確定するという判断で問題ないでしょう。
相場が盛り上がっているときは
保有し続ける
④は、決算発表後に株価がストップ高になったときの考え方です。基本的には、株価が上がっている最中は、保有し続けることをおすすめします。
目標とする時価総額1000億円を超えたので、すぐにでも利益確定したほうがよいと思うかもしれません。しかし、相場が盛り上がっている最中は、保有し続けたほうが、より利益を伸ばしやすいです。
ストップ高は相場が盛り上がっている真っ最中ということ。この株に注目していなかった投資家も寄ってきます。こうして本来の実力以上の株価をつけることがよくあるのです。
売るタイミングを計るときは
株価チャートをチェック
ストップ高になった株は売り急がず、冷静に売るタイミングを計るといいでしょう。そのためには、短期売買のトレードをする感覚で、株価チャートをチェックしながら売るタイミングを判断します。
5分間で区切るのを「5分足」、10分間で区切るのを「10分足」、1日で区切るのを「日足」といいます。
短い間隔の分足までは追わなくてもよいですが、日足を追って「チャートが崩れてきたな」と思ったらそのタイミングで売ってしまいましょう。
逆に絶対にやってはいけないのが、実力以上に株価が急騰し、反落して株価チャートが崩れても、その株を保有し続けること。株価チャートが崩れたと思ったら、すぐに逃げましょう。
ポイント ストップ高になった銘柄は慌てず、売るタイミングを判断する
※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。