2月中旬時点で、鉄道の不通区間はのと鉄道だけに

 1月22日までにJR七尾線が七尾駅まで運転を再開し、特急列車の乗り入れも行われている。3月16日の北陸新幹線金沢~敦賀間の延伸開業に間に合った。観光による経済復興にも期待がかかる。

 鉄道の不通区間は、のと鉄道のみとなった。その後の復旧予定は冒頭に述べたとおりで、七尾~能登中島間は2月15日に復旧。能登中島~穴水間は4月中の運転再開を目指している。

 能登中島駅は、国鉄時代の郵便車が保存展示されており鉄道ファンにはよく知られる駅だ。被災地報道でたびたび姿が映っていた。能登鹿島駅は桜の名所としても知られている。地元の人々にとっても、能登観光にとっても、運転再開が待たれる。のと鉄道を使った支援物資など、復興の一助としても期待したい。

のと鉄道「のと里山里海号」の車窓(2018年)のと鉄道「のと里山里海号」の車窓(2018年)
能登中島駅では国鉄時代の郵便車を保存展示している(2018年)能登中島駅では国鉄時代の郵便車を保存展示している(2018年)
のと鉄道では、「永井豪ラッピング」車両を2019年まで運行していた。永井豪記念館は輪島市にあり、地震後の大火災に遭った。しかし内部の展示物は焼失しなかったという。再開が待たれるのと鉄道では、「永井豪ラッピング」車両を2019年まで運行していた。永井豪記念館は輪島市にあり、地震後の大火災に遭った。しかし内部の展示物は焼失しなかったという。再開が待たれる
アニメ「花咲くいろは」のラッビング車両アニメ「花咲くいろは」のラッビング車両
「のと里山里海号」の車内。七尾湾を望む座席配置になっている「のと里山里海号」の車内。七尾湾を望む座席配置になっている

 今まで被災鉄道会社の多くが義援金口座を公開しており、鉄道ファンからの直接の支援を集めている。のと鉄道は復旧優先で多忙とは思うけれども、お手すきの時にでも支援の窓口を開けていただきたい。応援したい鉄道ファンは私だけではないと思う。また、鉄道施設を保有し復旧を約束してくれたJR西日本に、行政からの支援を願う。

 私が乗った観光車両「のと里山里海号」は、全般検査(車両の機器などを取り外し、細部まで検査すること)中だったため難を逃れたという。今度こそ、車窓からイルカの家族を見たい。