子どもにかけていた言葉から変える1文字

 子どものやる気を引き出すために変える1文字というのは、「ね」を「な」にすることです。「すごいね」と言っていたのを、「すごいな」と言い換えるのです。

「すごいね」は子どもをほめる言葉ですが、「すごいな」は子どもに感心する言葉です。「ほめる」というのは、相手の反応を期待する行動だといえます。でも「感心する」というのは、相手に関係なく、こちら側だけで完結する行動です。

 ストレートなほめ方がそのまま子どものやる気に結びつくのは、個人差はありますが、だいたい小学校の低学年くらいまでです。高学年になると、ただ「よくできたね」とほめられても、子ども扱いされているようで、喜ばない子どもの割合が増えてきます。

 子どもは、大人扱いされたいものです。したがって子どもをほめようとすればするほど、子どもの機嫌は悪くなります。だから子どもの機嫌を取ろうとするのはやめて、ほめるのではなくて、ただ感心するのです。