子どもを抱っこする男性写真はイメージです Photo:PIXTA

企業の顧問社労士として、数多くの労務問題を解決してきたカタリーナ。オンラインのよろず労務相談には、経営者・労働者を問わず、さまざまな相談者が訪れる。本日の相談者は、金融系企業で働く男性(32)。仕事と子育てとの両立について、上司からの理解が得られず悩んでいるというが……。

育休から復帰したとたん、残業が多すぎる!
仕事と育児の両立に悩む男性が増えている

カタリーナ 「こんにちは!社労士のカタリーナです。桐原隆二さんですね。今日はどんなご相談かしら?」

桐原 「先月、産後パパ育休から復帰したばかりですが、うちの会社は残業が多くて、復帰早々帰宅が毎晩11時くらいなんです。妻は育休中ですが、0歳児のワンオペ育児も限界で。せめて残業がなければ……」

カタリーナ 「まぁ、それは大変!育児休業を取る手もあるけれど、子どもが3歳になるまでは残業の免除を請求できることは知っている?来年度からは小学校就学前までの子に拡大されそうだけれど」

桐原 「はい。何とか定時で帰ることができればと思って上司に相談したんですが……。『残業を免除しろだなんて、お前やる気があるのか?』と一蹴されてしまって。それでも食い下がって話をしたら『いいか、次の査定は昇進しないと思え!』と怒鳴られてしまい、それ以上何も言えなくなってしまいました」

カタリーナ 「それはひどい。制度の利用請求を阻害するのは、育児休業等のハラスメントに当たるわ。上司が不利益な取り扱いを示唆する典型例ね。ハラスメント相談窓口に話をしてみた?」