そして同じように「企画が好き」と口にする人がいたとして、その人たちの言う「企画」は、実際には異なっていることも珍しくありません。ある人はアイデア出しが企画の醍醐味だと思っていて、また別の人は人集め、また別の人は場を動かすことが企画だと思っているものです。
なので、もしもいま企画の仕事が好きと思っている人がいるなら、そのうちのどの行為、つまりどの動詞が好きなのか、改めて考えてみてください。
アイデアを「出す」のが好きなのか、企画書を「書く」なのか、「プレゼンする」なのか、人を「集める」なのか、お金やスケジュールのプランを「立てる」のも企画、コラボを「仕掛ける」のか、その場を「仕切る」のか、思いもよらないアクシデントを「乗り切る」のか。
こうやって動詞で分解してみると、自分は本当は何が好きなのかがすっと明確になるはずです。
向き不向きを判断する方法
好きなことを思い出す
つまらないことをしているときは永遠に続くように感じる時間も、好きなことをしているときはあっという間に過ぎてしまいます。何かに没頭していると、時間が経つのは本当に早いです。
もしも動詞で自分の好きなものを見つけられなければ、時間を忘れて没頭してしまうものが何かを、思い出してみてください。
それが、あなたの好きなことです。
「嫌な仕事」とは対極で、忙しくてもついひきうけてしまう仕事、ほかの人が振られているのを見ると「やりたかったのに」と思う仕事も、あなたの好きな仕事であり、あなたに向いている仕事です。
山本大平 著
嫌な仕事の中には、生理的に受け付けないとでも言いたくなるような仕事もあります。たとえば「エクセルだけはどうしても嫌」「知らない人に電話するなんてありえない」といった具合です。
これらの「嫌」「ありえない」が食わず嫌いなのであれば、一度くらいは試してもいいのではないかと思いますが、試した上で、それでもどうしても嫌なら、その仕事はあなたに向いていないということです。
人はそれぞれ、会社のカルチャーとの相性が異なるように、仕事との相性も異なります。
不向きなものに取り組むような苦行は不要です。その分、没頭できる、向いている仕事に対して、妥協せずに取り組むべきです。