しかし、この仕事で何点を取ろう、この仕事でどれだけ評価を得よう、というような、受験勉強的な目標は必要ありません。
目標があったほうがモチベーションが上がるのであれば設定したほうがいいですが、あまり変わらないのであれば、なくていいです。
また、仕事では点数や順位といった数字で評価を得るよりも大切なことがあります。
それは、やってみるという姿勢です。
知らないことにも取り組む腰の軽さです。
その理由は、ここまで書いてきたとおりです。
腰の軽さとは、新しい仕事を受け入れる心の広さと言い換えてもいいかもしれません。
そして、その心の広さがあれば、きっと嫌を理由に断る仕事は減り、長い今後の人生に必要な武器が増えます。
「好き」は動詞で判断する
「企画が好き」にも色々ある
あなたの好きな仕事とはどんな仕事でしょうか。
マーケティング、営業、製品開発、販売、プログラミング、企画、様々な仕事がありますが、2本目、3本目の刀を探す上で、こういった仕事の並べ方はあまり適切ではありません。
なぜなら、「企画が好きだから、企画を2本目の刀にしよう」と思ったところで、企画という言葉の指す範囲が広すぎて、カバーするのにあまりに時間がかかるからです。
理由はもうひとつあります。それは、そういった名詞では、何が本当に好きな仕事なのか、はっきりと見えてこないからです。
たとえば「テレビが好き」。
こういう人がテレビ局に入ればいきいきと仕事ができるかというと疑問です。なぜならテレビを「見る」のが好きな人が「番組をつくる」「撮影する」のも好きとは限らないからです。
「服が好き」もそうです。
服をいろいろと着替えるのが好き、買うのが好きなだけでは、アパレルの仕事は務まらないでしょう。しかし、服の組み合わせを考えるのが好き、服を自分でつくるのが好きならば、いくらでも仕事はあるし、その仕事を楽しめるでしょう。
企画という仕事も、分解するといろいろな作業に分けることができます。
アイデアを出すのも企画、企画書を書くのも企画、プレゼンするのも企画、人を集めるのも企画、お金やスケジュールのプランを立てるのも企画、コラボを仕掛けるのも企画、その場を仕切るのも企画、思いもよらないアクシデントを乗り切るのも企画。
こうした企画と呼ばれる仕事の中で、いったい何が好きなのか。それを考える必要があります。