井戸先生:公的年金には「国民年金」と「厚生年金」があり、老後の所得保障などの役割を果たしています。自営業者や専業主婦(夫)は国民年金のみ、会社員は両方に加入しています。

みさき:私は2つの年金に入っているんだ!

井戸先生:「雇用保険」や「労災保険」は、病気やケガで働けなくなったときに生活をサポートしてくれるもので、会社員が加入できます。会社員は社会保険料の支払いが多いように思えますが、その分手厚い保障が受けられるのです。続いて「介護保険」ですが、これは高齢者の介護を社会全体で支える仕組みです。

 最後に公的医療保険ですね。公的医療保険は一般的に「健康保険」とも呼ばれており、働き方と年齢によって「被用者保険」「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」の3つに分かれています。

みさき:私は会社員なので、加入しているのは被用者保険ですか?

井戸先生:そうですね。75歳未満の会社員や公務員、その扶養家族は被用者保険に加入します。さらに被用者保険のなかでも「健康保険組合」「協会けんぽ」「共済組合」などと種類が分かれていて、勤務先によって加入先が異なるんですよ。
 

<この項目のまとめ>
✓社会保険には公的医療保険、公的年金、雇用保険、労災保険、介護保険がある
✓会社員の社会保険料の半分は会社が負担している
✓会社員は被用者保険、自営業者は国民健康保険に加入