富裕層 億万長者の実像#11Photo:PIXTA

「ファミリービジネス大国」とされる日本には、業界を代表するオーナー企業が数多い。その中でも特に優れた「最強オーナー企業」はどこか。特集『富裕層 億万長者の実像』(全13回)の#11では、上場250社のランキングを作成し、ファミリービジネスの実態に迫る。(ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)

最強オーナー企業ランキングで判明!
ファミリービジネスの本当の実力

「日本経済が『失われた30年』から脱却する王道は、ファミリービジネスの活躍にある」。そう断言するのは、日本経済大学大学院の後藤俊夫特任教授だ。

 ファミリービジネスとは文字通り、家族経営あるいは同族経営を指し、そうした形態の企業は「オーナー企業」と呼ばれる。彼らオーナー一族は大量の自社株を保有し、それが資産の大部分を占める。米企業家のイーロン・マスク氏やジェフ・ベゾス氏、ビル・ゲイツ氏ら世界の億万長者も、やはり世界的企業の創業者や経営者たちだ。

 日本の場合、上場企業の約半数がオーナー企業であり、収益性や安定性に優れた長寿企業は多い。ファミリービジネスを研究する後藤教授のグループは『ファミリービジネス白書』を定期的に刊行しており、海外の関心も高いという。

 では、その中で特に優れた「最強オーナー企業」はどこか――。

 ダイヤモンド編集部は『ファミリービジネス白書2022年版』に掲載されたデータから、全上場オーナー企業の2020年度時点の「売上高」「営業利益率」「ROA(総資産利益率)」「自己資本比率」「流動比率」を偏差値化し、上位250社をランキングした。その全容を次ページで公開する。