こんな風にして遊んでいると、順番を一瞬考えてから言葉を口にする習慣が身に付きます。

 さらに一番いいのは、逆接の接続詞ではなく、順接の接続詞の達人になることです。「だから」「なので」「そのため」などです。「だからこそ」も使い勝手が良くてお勧めです。

「この前行ったレストランって、美味しかったから、高かったよね」

「田中さんが作ってくれた書類って、本当に丁寧だから、時間がかかっちゃうよね」

 いかがでしょうか?

 実は逆接の接続詞は本能的に違和感や危機感を感じさせやすいのです。逆に順接の接続詞は、違和感を感じさせません。

 あまり知られてはいませんが、催眠術の暗示文は順接の接続詞が多用されています。

「あなたは目がしばしばしてくる。しばしばしてくるので瞼まぶたが重くなる。瞼が重くなるので目が段々閉じていく。目が閉じていくのでもう私の言葉しか聞こえなくなる」

 冷静に考えると、目がしばしばしてくることと瞼が重くなることに因果関係はありません。目が閉じるのと私の言葉しか聞こえないことも同様に因果関係はありません。でも、何故かわからないけど妙に筋が通っているような気持ちになりませんか?

「おたくの商品は物は良いんだけど、高いんだよね」といわれてシュンとしてしまうあなた!ぜひ、語順を入れ替える高級レストランメソッドを身に付けて下さい。そして、できれば順接の達人になって下さい。

A「おたくの商品のクオリティはいいんだけど、高いんだよね」
B「そうなんですよ。うちの商品はクオリティがいいから、高いんです。このクオリティの良さをぜひ実感して下さい」

漫画:本書より漫画:本書より 拡大画像表示

自分のトリガー(きっかけ)の見つけよう
瞳孔を開いて相手への好感度アップ

 コロナ禍で急速に浸透したものの一つに、リモートワークの普及があります。リモートの会議では画面の都合上、相手の表情が見えづらいので、少しオーバー気味にリアクションをすることが求められます。