必要と思ってした指導がパワハラに。面白いと思って口にした一言で大炎上――。昨今は、これまでの当たり前が「いつの間にか不適切になっている」時代でもあります。とはいえ、当たり障りのないことを言ってばかりでは、つまらない人と思われ、印象に残りませんね。ときには毒舌や軽口が「人間関係のいいスパイス」になる――そう語るのは、放送作家で『「おもしろい!」と思われる話し方のコツ』の著者、野呂エイシロウ氏。そこで今回は、同じ内容でも「そんなバカなこと言うのは君しかいない!」と喜んでもらえる、コミュニケーションのコツを聞いてみました!
ハレモノ扱いせず、毒舌や冗談で励ます
調子がいいときは人間関係が円満でも、どちらか一方がピンチになると、そのバランスが微妙に変わってくることがあります。
僕が人と関わるときに大切にしているのは、「相手がどんな状況でも、態度を変えない」ということです。
数年前、僕が懇意にしていたクライアント二人が、自身のスキャンダルでボコボコに叩かれ、一人は左遷、もう一人は会社をクビになったことがあります。
そうすると、今までスリスリしていた人はサッと離れていき、親しい人たちもどう励ましていいかわからず、ハレモノ扱いするようになりました。
でも、僕は彼らとデコピンしあえるような仲だったので、「朝飯でも食おう」と高級ホテルに呼び出し、ゲッソリ顔で現われた二人をこう言って歓迎しました。