テレビ討論会は6月に異例の前倒し
両陣営とも支持層広がらず
米国の大統領選挙は、6月27日に第1回のテレビ討論会が開催されることが決まり、7月15日からの共和党全国党大会、8月19日からの民主党全国党大会など、節目となるイベントが近づいてきた。
しかし、ここまでの選挙戦は、盛り上がっているとは言い難い。バイデン大統領VSトランプ前大統領の前回と同じ組み合わせであり、支持者の広がりに欠ける二人の候補にとっては、新しい支持者獲得よりも、いかに従来の支持層の離反を抑えるかが課題の、いわば「引き算の選挙」の様相が強まる。
勝敗の鍵は6~7州の「激戦州」の行方で決まるといわれるが、再選を狙う現職のジョー・バイデン大統領は黒人やヒスパニック層の離反に悩まされており、こうした有権者の比率が高いサンベルト(南部)地域の4州は苦戦の状況だ。従ってラストベルト(中西部)のミシガンなど3州を守り切れるかどうかが、再選の鍵になりそうだ。