主な2つの原因

 主な原因は2つあります。

 1つ目は、エラが大きい側の噛む筋肉を使いすぎてることです。

 片側ばかりで噛んでしまうと、筋肉は膨張を起こしてしまいます。それによって左右差を生んでしまうのです。

 2つ目は咀嚼筋(そしゃくきん)の硬さの左右差によって、下あごが引っ張られ、ねじれを起こしまうことです。

 こうなると、片側はシュッと見えるのに、もう片側は太く見えてしまいます。

日常生活でやめるべきこと

 では、日常生活でやめるべきことは何なのかというと、3つあります。

 1つ目は、「片側でばかり噛むクセをやめる」ことです。

 食事のときに、右や左ばかりで噛むクセがある人はすぐにやめて、必ず両方バランスよくものを噛むようにしてください。

 2つ目は、「ガムを習慣的に噛むことをやめる」ことです。

 ほとんどの場合、ガムは右でばかり噛んでいたり、左でばかり噛んでいたり……を多くの人がやってしまいがちです。

 先ほど解説したとおり、片側でばかり噛むと、筋肉が膨張してエラ張りの左右差につながります。

 3つ目は、「上下の歯を接触させるのをやめる」ことです。

 何かに集中していて、ふと「あごが疲れた」と気づくことはありませんか。これは、知らず知らずのうちに、歯を食いしばっているのが原因かもしれません。

 本来であれば、上下の歯がどこも接触していないのが、正しいあごの位置だと言われています。それほど強く噛みしめなくても、上下の歯が軽く接触しているだけで、咀嚼筋が働きます。咀嚼筋に負担をかけ続けると、フェイスラインの左右差やエラの張り、そして、あごのゆがみにつながります。

 1時間に1回は、自分が噛みしめていないか意識しましょう。そして、上下の歯と歯の間を1ミリでもよいので空けるようにしてみてください。

 今回は「エラ張り」の原因と日常生活の注意点をお伝えしましたが、拙著『顔のゆがみがととのうと驚くほどきれいな私が現れる』では、「エラ張り」をととのえるカンタンなホームケアも紹介しています。ぜひやめるべきことをやめたうえで、「1日3回ほぐすだけの」ケアを実践してみてください。あなたの本来のフェイスラインが現れるようになるはずです。

高野直樹(たかの・なおき)
BIKOTSU ZERO院長・ゆがみ整体師
整骨院・リラクゼーションサロンを経て、整形外科リハビリ室での勤務も経験し、体の悩みと向き合いながらクライアントを改善へと導いてきた。さまざまな技術を習得し18年間に延べ6万人以上を施術。柔道整復師や鍼灸師などの国家資格者・整体師・エステティシャンなどが技術を学ぶ学校の教科書も作成し、これまで数々の革新的な無痛小顔矯正・バキバキしない骨格矯正技術を世に送り出してきたゆがみを整える職人。