お子さんの「国語力」が伸びないと悩んでいる親御さんが多いのではないでしょうか? そんななか、「本を読まない子でも“中学受験の国語”は全然大丈夫!」「国語はテクニック! 解き方さえ分かれば合格点は取れる!」など、心強いメッセージを届けてくれる注目の国語講師がいます。『中学受験 となりにカテキョ つきっきり国語』シリーズなどの著書があり、安浪京子先生も絶賛する教育メソッドで、子どもたちの国語力をグングン上昇させてきた金子香代子先生です。本連載では、そんな金子先生に、「中学受験の国語」について、知りたいことを聞いてみました。(構成:書籍オンライン編集部)
どうすれば「語彙力」はあがるのか?
子どもを教えていると、「語彙力がすごくある子」に出会うことがあります。
そこで私は、ある塾に勤めていた10年間、毎年一番できる子に「どういう勉強してるの?」と質問をしてきました。
その結果わかったことは、ひとりの例外もなく全員、語彙や言葉に関する「学習まんが」で学んでいたということです。
それを聞くと、「ああ、この子は楽しく学ばせてもらってたんだな、親御さんに」と思います。
語彙に限らないことですが、「楽しく学ばせること」はとても重要です。子どもって、楽しければやる。面白ければやるんです。
だから、そこのエンジンにアプローチしていく。「どうやったら、この子、楽しいって思うかな」って。楽しいと思えた子の成長スピードはとても速いです。
逆に、子どもにとって楽しくないことを課しても、なかなか成長につながりにくいと思います。塾の面白くないプリントを「丸暗記しろ」と言ったって、なかなか子どもには難しいことです。
「学習まんが」には、『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『名探偵コナン』などのキャラクターものをはじめ、いろんなものがあります。お子さんの好みにあわせて、ぜひ読ませてあげてみてください。
一方で、「語彙が乏しい子」に共通する点にも少し触れたいと思いますが、これは「家庭が言葉に触れられる環境になっていない」ことがあげられると思います。
当然ですが、親の語彙力は子どもに影響します。いつも同じ言葉で話しかけていては、語彙は伸びていきません。お子さんには、ぜひいろんな言葉で話しかけてみてください。
また、これまでの連載でお伝えしたように、ご家庭内のお子さんの手が届く所に「子ども新聞」や「図鑑」が普通にあるような環境になっているといいでしょう。
自然に言葉に触れられる機会をできるだけ増やしてあげることが、語彙の蓄積にはとても大事なのです。