お子さんの「国語力」が伸びないと悩んでいる親御さんが多いのではないでしょうか? そんななか、「本を読まない子でも“中学受験の国語”は全然大丈夫!」「国語はテクニック! 解き方さえ分かれば合格点は取れる!」など、心強いメッセージを届けてくれる注目の国語講師がいます。『中学受験 となりにカテキョ つきっきり国語』シリーズなどの著書があり、安浪京子先生も絶賛する教育メソッドで、子どもたちの国語力をグングン上昇させてきた金子香代子先生です。本連載では、そんな金子先生に、「中学受験の国語」について、知りたいことを聞いてみました。(構成:書籍オンライン編集部)

【子どもの国語】「読むスピードが遅い子」が「スラスラ読める子」に変わる習慣・ベスト1Photo: Adobe Stock

どうすれば「読むスピード」があがるのか?

Q. 文章を読むのが遅い子が「速く読めるようになる方法」はありますか?

 速く読めるようになるには、「音読」がベストです。

 文章を音読して、慣れるまで繰り返すのが効果的です。

 大人ならば、一般向けの普通の文章であればスラスラ読めます。

 しかし、アカデミックな専門書を読もうと思うと、前提となる知識もなければ用語もわからないのでガクンとスピードが落ちますよね。

 それと一緒で、子どもに関しては「中学入試レベルの文章に読み慣れること」が重要になります。

 音読する対象は、みくに出版の『中学入学試験問題集 国語編』がおすすめです。『銀本』と呼ばれているものです。

 ここに出てくる文章が中学受験の目標となるレベルなので、これに慣れないといけません。

 いつも生徒には「本は読まなくてもいいけれど、これは読んでね」と伝えています。

 なぜなら、中学受験の国語は1万字程度の文章が読めれば充分で、1冊読み切るほどの力は必ずしも必要ないからです。

 また、「銀文」を読み始めるのは、5年生くらいからでいいでしょう。4年生までは、教科書や塾のテキストで問題ありません。

音読を続ければ、必ず速く読めるようになる

 音読させてみるとわかりますが、つっかえてしっかり読めない子がたくさんいます。

 それでも最初から、音読するスピードや滑らかさを気にする必要はありません。

 継続すれば、必ずしっかり速く読めるようになります。まずは「自分が読める一番速いスピードで読んでごらん」と声かけしてあげるといいでしょう。

 これまでの連載で、中学受験の国語は「しっかりテクニックを身につけることが重要」とお伝えしてきました。

 けれども、読むことで精一杯だと、なかなか読解技術を使いこなすのも難しくなります。

 音読に関しては、早い時期から取り組み始めるのがよいでしょう。