ブランクのある女性や
働き続けたいシニアにも就労支援

 東京都は都民の就業支援にも力を入れている。無料で利用できる「東京しごとセンター」では、さまざまな相談やキャリアカウンセリング、セミナーなどのサポートが受けられる。29歳以下のヤング、30歳〜54歳のミドル、55歳以上のシニアのほか、「女性しごと応援テラス」では出産・子育て等で一度仕事を離れた女性が再就職を希望する際のサポートもしている。

 応募書類の書き方や模擬面接などのサポート、デジタルスキルの習得講座、実際の職業紹介も受けられる。家庭との両立を前提に働ける企業との合同面接会も実施しており、その場で証明写真を撮影してもらえたりもする。

 働き続けたいシニアにとっても有益だ。高齢者の定義を65歳から70歳に引き上げるとする提案が波紋を呼んでいるが、今や65歳を過ぎても半数以上が働いているとのデータがある。就ける仕事にはどんなものがあるのか、自分にもできるのか、そういう不安を感じているなら、東京しごとセンターのシニアコーナーに出かけるのも一案だ。

 こうした就業支援は、都民の生活基盤を整え、若者や女性の所得を引き上げ、高齢者にも生き生きと働き続けてもらうために大事な事業なのだ。

 また、東京都の消費生活総合センターでは、消費トラブルや省エネに役立つ家電製品の使い方など、さまざまなテーマで講座を行っている。会場での受講は平日の昼間のため参加者は限られてしまうが、こちらも無料だ(事前申し込み、抽選あり)。

 東京都に住む以上、都が提供する公的なサービスは使わないともったいない。都の広報紙やホームページは必ず目を通しておきたい。誰が都知事になるかはふたを開けてみないとわからないが、都政の方針次第では現在の住民サービスがガラッと変わることだってあり得る。自分が住む東京都がより暮らしやすくなることを期待して、都民の皆さんは一票を投じてほしい。