お茶をよく飲む人は
認知症になるリスクが約3分の1低下

 赤ワインを毎日3~4杯飲むと、ポリフェノールの効果によって、認知症の発症リスクが低下するというフランスの研究がある。しかし、アルコールは生活習慣病の原因になるし、大量飲酒は逆に脳を萎縮させてしまう。やはり酒に健康効果を求めるのはやめたほうが良さそうだ。

 ポリフェノール効果を求めるのなら、日本人の場合はお茶がいちばん。国立長寿医療研究センターの研究では、緑茶を1日に2杯以上飲むと、認知機能が低下するリスクが約30%低下した。お茶特有の苦み成分のもととなるポリフェノールの一種、カテキンなどの働きだろう。

 お茶を1日に数杯飲むお年寄りは、それだけでボケにくいわけだ。食事やおやつのとき、お茶を飲むことを習慣にしてみよう。

ボケない人は読書が大好き
サスペンスやホラーなら脳が一層活性化!

 読書が趣味の人は知的好奇心が旺盛で、年を取ってもボケにくそうだ。実際、そのイメージは間違っていない。

 ニューヨークに暮らす75歳以上の469人を対象に行われた研究がある。5年間の追跡調査をしたところ、研究対象の124人が認知症を発症していたことがわかった。

 それらの対象者の余暇を調査したところ、本や新聞、雑誌をよく読む人は、そうではない人と比べて、認知症になるリスクが約3分の2に抑えられていた。読書とボケやすさには明らかな因果関係があるわけだ。

 読書はひとりで手軽にできる、代表的なボケ予防方法。ストーリーを覚えながら読み、登場人物の名前と行動も頭に入れなくてはいけない。記憶力のトレーニングにはもってこいの趣味といえる。これからの話の展開がどうなるのかと、最後までワクワクしっぱなしなのも良いところだ。