舌下免疫療法は
何歳から何歳まで受けられる?

「この舌下免疫療法を毎日続ければ、約8割の人にスギ花粉症の改善が期待でき、まったく症状が出なくなる人もいます。ただ、数カ月服用したくらいでは効果が持続しないので、3~4年間は舌下免疫療法を続ける必要があります。私自身も50代になってからスギ花粉症を発症し、目はかゆいし鼻詰まりがひどくて大変だったのですが、舌下免疫療法を始めてから、スギ花粉が飛散するシーズンにアレルギー症状に悩まされることはなくなり快適です」

 では、スギ花粉症の舌下免疫療法を受けたいときには、どうしたらよいのか。

「かかりつけ医がいる人は、その医師に相談してみましょう。スギ花粉症の舌下免疫療法は、耳鼻咽喉科、内科、小児科などさまざまな診療科で受けられます。舌下免疫療法は3年以上継続が必要な治療なので、自宅や職場から近く、通いやすい医療機関で受けることをおすすめします」

 舌下免疫療法を始める前には、皮膚反応テスト、または血液検査による特異的IgE抗体検査で、本当にスギ花粉症なのかどうかを確認する。血液検査などでスギ花粉症であると確定診断されれば、この治療法の対象になる。

 ところで、この治療が適しているのはどのような人なのだろうか。

「舌下免疫療法の対象になるのは5~65歳までのスギ花粉症の患者さんです。重い症状が出やすいとか、花粉症を発症してからの期間などとは関係なく、対象年齢の人なら全てのスギ花粉症患者さんにおすすめしたい治療法と言えます」