腰痛の8割は
筋力低下が原因
腰痛の人も歩行量が減りがちです。歩くことで腰が痛くなるのであれば、そんなにたくさん歩けないこともわかります。しかし歩かなければやっぱり筋肉量は減ってしまいます。
腰痛は骨(腰椎)に問題があると思われがちですが、実は腰痛の8割は検査しても骨に異常が認められないのです。
ではどこに問題があるのかというと、筋肉です。骨に異常がないのに腰痛を訴える人は、多くの場合、腰まわりの筋肉の筋力低下がみられます。
腰が痛いと歩かなくなるので、ますます筋力低下が進みます。すると痛みもより悪化します。これも悪循環の1つですね。
腰痛の改善には、おなかや背中の抗重力筋である腹筋や背筋を鍛えることが有効です。
筋肉を増やすために
必要な栄養素は?
体に必要な栄養素が足りていなければ、すなわち「低栄養」の状態になっていれば、いくら運動をしても筋肉をつけることはできません。
低栄養のときに筋トレを行うと、逆に筋肉が壊れてしまうこともあるので、低栄養の人はそれを改善することから始める必要があります。
低栄養の人は、まずカロリーをしっかりとって、体重が減らないようにします。
そしてカロリーがしっかりとれるようになったなら、次は筋肉を増やすために必要な栄養素を意識してとるようにします。
筋肉を増やすために必要な栄養素は、たんぱく質、分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)、ビタミンDの3つです。
これらのうちで、分岐鎖アミノ酸は筋肉の合成を促す物質としてとくに注目されています。
牛乳はたんぱく質だけでなく、分岐鎖アミノ酸も多く含むので、筋肉をつけるためにはおすすめです。
脂質異常症の人(血中コレステロール濃度が高い人)は卵の摂取を控えたほうがよいのですが、そうでなければ卵は分岐鎖アミノ酸の摂取におすすめの食品です。
食事で分岐鎖アミノ酸が十分とれているか不安な人は、バリン、ロイシン、イソロイシンを含むサプリメント(栄養補助食品。以下、サプリ)を活用するのもひとつの方法です。