カーシェアリングでも
「思わぬ支出」に要注意!

 さてここからは、カーシェアリングの概要と注意点について解説します。

 レンタカーが店舗で貸し出されるのに対し、カーシェアリングは無店舗形態となっていることがほとんどです。会員登録とWeb予約を済ませ、クルマが置いてあるステーション(駐車場)に行き、会員カードをかざすかアプリの解錠機能を利用すれば、ドアロックを解除して早速運転できます。

 ただし、レンタカーは借りた店舗とは異なる店舗に返却(いわゆる乗り捨て)することが可能ですが、カーシェアリングは「借りた場所に返却」が基本。乗り捨てができるエリアやサービスは限られています。レンタカーと同じ感覚で利用し、後から困らないよう注意してください。

 カーシェアリングでもクルマのキズチェックは必須です。利用前にキズやへこみを見つけた際は、必ず所定の連絡先に連絡するようにしましょう。これを怠ると、自分がキズをつけたと見なされ、思わぬペナルティが発生する場合があります。暗くて車体が見えにくい夜間にクルマを借りるときは、特に注意が必要と言えます。

 万が一、クルマを利用中に「擦ってしまった」場合も、手順に従って連絡することが大切です。カーシェアリングの利用料には前述した自動車保険料が含まれているものの、「これくらい大丈夫」と自己申告を怠ると、保険が適用されないこともあります。

 カーシェアリングならではのメリットとしては、「10分単位」「15分単位」などの短時間利用に対応していることが挙げられます。半日や1日で借りられる「パック料金」にも対応していますし、「月額一定料金で乗り放題」のプランが用意されている場合もあり、柔軟に利用できるのは魅力的です(1回の利用時間などの制限はあります)。

 しかし、サービスによっては、毎回の利用料に加えて「月会費(月額基本料金)」を求められることもあります。無店舗運営という特性上「現金払い」が難しいため、基本的には本人名義のクレジットカードが必要なので、「現金派」の方は気を付けましょう。

 燃料に関しては、カーシェアリングは「満タン返し不要」が基本です。これもユーザーにとってのメリットだと言えます。それだといつかは燃料がなくなってしまうので、各社はクーポンなどを設けてユーザーの給油を促進しています。「20リットル以上給油すると、30分タダ」といった具合です。負担額を減らしたい人にはおすすめです。