「圧倒的に――仕事ができる人」は、人生において「遊び」を最重要視する

最後の3つ目は、ズバリ「本気で遊ぶ」です。

――え!? 食事と睡眠が必須なのは理解できますが、遊びは仕事とは無関係ですよね。

ただこれは、先の2項目と違ってエビデンスがまだそろっていません。僕の約30年のビジネスキャリアと、友人・知人にいる超優秀なビジネスパーソンを見てわかった――あくまで、個人的な考察となります。

さて、あなたの周りを見渡して、次のような2パターンの「仕事ができる人」それぞれに、ある傾向があることに気付かれないでしょうか?

「ある程度――仕事ができる人」は、実は、時短スキルが低く、その弱点をカバーすべく「遊ぶ時間」を犠牲にして、残業したり休日に働くことでタスクを完遂しようとする。そして、「食事・睡眠」を軽視しがちです。

それに対し、

「圧倒的に――仕事ができる人」は、人生において「遊び」を最重要視し、その時間を確保するために、時短スキルを極めています。そして、脳のパフォーマンスを最大化することで、仕事を最短時間で完遂すべく、「食事・睡眠」に“時間・お金”をしっかり投資しています。

「脳疲労」を取り除くのにもっとも効果があるのは、「仕事や悩みを忘れて、大好きな遊びに夢中になる」こと

このことは、世界を見ると明らかです。

著名な経営者の多くが――「他人に時間を奪われないこと」「自分の時間を確保すること」に貪欲で――仕事以上に「遊び」を愛し、驚くほど多くの“時間・お金”を「遊び」に投資しています。そして、生き生きと働き、若々しく活動し続けています。

脳のパフォーマンスを下げ、肉体疲労の原因にもなる「脳疲労」を取り除くのに、もっとも効果があるのは、実は「仕事や悩みを忘れて、大好きな遊びに夢中になる」ことなんですよ。

まとめましょう。

「いいかげんな食事」「睡眠不足」が常態化していると――肌は荒れてくすみ、顔の皮膚はたるんで、頭髪は悪影響を受けます。週末どんなに休んでも体はダルいままで、見た目の活力もどんどん低下していきます。

そして、「遊び時間」を削って働き続けていると、目や表情の輝きが消え――ついには若々しさが完全に失われていく。

つまり、「明らかに老けて見える」ということになるのです。

*1)Japan Data「40代の半数、睡眠時間は6時間未満:OECD調査でも世界最短水準」(2019)、日本経済新聞「最も眠れないのは40代が半数」(2018年)
*2)Hans P.A. Van Dongen, Greg Maislin, Janet M. Mullington, David F. Dinges(2003) “The cumulative cost of additional wakefulness” Sleep,26(2): 117-126.