多数の入試回を用意する中位校

 日本女学校から120年の歴史を持つ相模女子大学は、幼稚部・小学部・中学部・高等部から大学までを擁する一大女子学園である。中学部では7回の入試を行い、中位校にしては高倍率の入試回が多い。

 2024年に108人が受験して実倍率1.96倍だった[1日午後2回]は志望者数5割増、同じく67人・2.16倍の[1日1回]は6割半増で、いずれも25年は3倍を目指す展開となっている。24年実倍率3.43倍の[2日午後3回]は2割強減、同4.11倍の[5日4回]は3割半増で、こちらは3倍強と4倍台半ばに25年は分かれそうだ。

 [1日適性検査型]は志望者がいないので予想のしようがないものの、24年は64人が受験して54人が合格しているので、最も受かりやすい入試回だろう。プログラミング入試は、[1日1回]と[14日2回]が実施されているが、こちらも1倍台前半の受かりやすい入試である。

 北鎌倉女子学園には、25人募集の音楽コースがあり、24年は10人が合格した。それ以外の先進コースは9回の入試を行っている。24年の受験生が多い順に実倍率も見ていくと、28人・1.22倍の[1日先進2科1]の志望者数がごく少ないながらも倍増、次いで10人・1.67倍の[4日午後先進国語1]が4倍増の勢いとなっている。他は受験者数一ケタということもあり、いずれも受けやすくて受かりやすい状況は25年も続いている。

 鎌倉女子大学は、系列の大学本部キャンパスが松竹大船撮影所跡地にある。26年から中等部と高等部の入試は男子も受け入れて共学化するため、女子校としては25年入試が最後となる。校名も、鎌倉国際文理中学校・高等学校に改称される。

 一般入試はプログレコース(P)と国際教養コース(K)に分かれる。24年に受験生が多かった入試回を実倍率と共に見ていくと、40人・1.05倍の[1日K適性1]、28人・1.27倍の[2日K適性3]、21人・1.05倍の[1日午後K適性2]となっており、他の入試回は受験者数一ケタも多く、いずれも受けやすくて受かりやすい状況が25年も続くことだろう。

 逗子市にある聖和学院には普通科と英語科がある。24年に受験者数が最も多かった入試回が[2日午後特待2]の10人で、実倍率1.11倍だった。他は一ケタということもあり、いずれも受けやすくて受かりやすい状況が25年に向けて続いている。

 横須賀市にあるキリスト教主義の緑ヶ丘女子は、中学での25年以降の募集を停止した。