“自分だけの感想作り”において
最も警戒すべき敵「クリシェ」とは?
「クリシェ」という言葉を聞いたことはありますか?
ある言葉がいろいろな場面で乱用されたことで、その言葉の本当の意味や新しさが失われてしまったことを指す用語です。ありきたりなシチュエーション。ありきたりな台詞。ありきたりな言葉。それらをフランス語で「クリシェ」と呼びます。
日本語には、残念ながらクリシェにあたる用語はありません。あえて挙げるなら「常套句」でしょうか?もしくは、「ありきたり」という言葉が一番近いかもしれません。このクリシェは、感想を話したり文章を書いたりするにあたって、最も警戒すべき敵です。
クリシェこそが、あなたの感想を奪うんです!
どういうことか具体的に説明しましょう。
たとえばあなたの推したい作品が、とある漫画だと仮定します。あなたは、その漫画の素晴らしさをみんなにどうにかして伝えたい。だからSNSにその漫画の魅力を書くことにしました。
「この漫画、泣けてやばい。すごく考えさせられた。」
……これじゃ、この漫画の魅力が伝わらない!でも、語彙力がないから漫画の感想なんて書けないよ~。ああ~~~……。こんなふうに、しゃがみこんでしまう人もいるのではないでしょうか。私も昔はそうでした。
この感想の書き方、なにが悪いのかわかりますか?