「毒親は子どもとの関係で間違ったことをしても、絶対に謝ろうとはしません。絶対に謝らないうえに、子どものせいにする。親の吐く暴言や虐待行為で子どもが傷ついたとしても、『そんなことで傷つくなんてお前は弱い人間だ』と言ったり、『いつまで根に持って、ずいぶん執念深い人間だな』と、子どものせいにしたりしています」

「一方、子どもの側は『親を見捨ててはいけない』という罪悪感のようなものを感じている人が多いのですが、冷静に考えても自分を大事に扱ってくれない人の側にいなければならない理由などありません。そんな状況下にいたら心身ともに蝕まれてしまうので、私は『逃げてもいい』と伝えています」

 親と法的に縁を切れない以上は、事実上の親子関係を解消するしかない。その方法として、吉田さんが対応しているのは、毒親に対して子どもの意向を明確に示すこと。具体的に、弁護士が親と子どもの間に入り、「一切、連絡を取らないでほしい」「今後、用件があるときは弁護士を通すように」と、親に子どもの意向を伝える。それでも、親はあきらめないで連絡を取ろうとするだろう。

「子どもの意向に反する行動を親が執拗に取り続けるようであれば、『法的措置を取りますよ』と、内容証明郵便を送り警告します。